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マックスマーラコピー(Max Mara)の2020年春夏コレクションが、2019年9月19日(木)にイタリア・ミラノで発表された。
強く生きる女性像を、架空の“女性スパイ”をもとに描く
ナターシャ・ウォルターの作品から、女性スパイが活躍する架空の映画を描いた今季のマックスマーラコピー。ナターシャと言えば、女性の社会進出がまだ珍しかった時代に、その在り方を変える作品を発表したフェミニスト作家だ。
今季のランウェイでは、彼女を失望させまいと、「007」さながらの快活の女性像が具現化されている。シャープなショルダーのジャケットとベスト、バミューダパンツのスリーコピーピースを筆頭に、軸に置いたのはマニッシュな風貌だ。サファリシャツはタイトなシルエットで、ハーフパンツには揺れ動くアウトポケットを取り付けて、あるいは足元にシースルーのハイソックスをあわせて、強くありつつも女性らしさは忘れない。
ジャケットにはエポレットや、古典的トレンチコートに倣う長めのアンブレラヨークコピーを配した。片手にはアイコニックなホイットニーバッグを携えているが、今季はビッグサイズをメインに採用して冒険への準備も万端といったところだ。
身体のラインを浮き彫りにする淡いペイズリーコピー柄のドレスは、クラシックなグレンチェックのジャケットと交わることで新たな表情を手に入れた。ペールトーンのカラーコピーパレットも、今季ばかりはフェミニンな印象に留まることなく、序盤から続いたセットアップや、バックスタイルにストラップを取り入れたスポーティなドレスルックにも採用されている。
ディテールに目を向ければ、ダブルステッチが走り、ミリタリーコピー感を助長している。ある意味繊細に打ち込まれたステッチは、まるで強い女性像を強調する縁取り線みたいだ。