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ミラノで発表されたセルジオ・ロッシ(Sergio Rossi) 2014年春夏コレクション。創作活動が最も旺盛だった70年代前半のデザインとデコラティブなアートを探求し、今の時代に合った表現方法でクリエイティビコピーティの絶頂期を蘇らせた。
70年代前半のエッセンスとセルジオ・ロッシのクリエイションベース「上品さ」「伝統的な職人技」「細部へのこだわり」を華麗に融合させた。今シーズンを象徴するのは、ピラミッドシェイプのスティレットヒール。曲線的なラインとジオメトリックなシェイプという、相反するモチーフの融合が見事だ。
コレクションには当時の多彩な美的要素からインスピレーコピーションを受けた、二つの大きなテーマが設けられた。
一つは豊富な素材から成るオーガニックな世界観。バンブーとメタリックという相反する素材が共に使われた彫刻のようなサンダルや、キリンやゼブラのプリントを施したスティングレイレザー(エイ革)を使ったグラディエーターサンダルがその一つ。自然を思い起こさせる要素として表現されたアニマルプリントには、象嵌細工のテクニックを駆使して表現した。視覚的イリュージョンを生むラグジュアリーコピーな装飾、ポニースキンに施したジオ・ポンティによる作品からインスパイアされたパッチワークなど、どれも繊細な技術を要するものばかり。
そしてもう一つのテーマは、ロシアの画家セルジュ・ポリアコフの作品にみられるような鮮やかな色の組み合わせや、インテリアデザイナーのデビット・ヒックスの世界観に敬意を表した遊び心の有るパターンの組み合わせから着想を得た、万華鏡を通して作られるシェイプとアイデア。3Dジャカードプリントを施したスエードのサンダルのジオメトリックなラインや、足元で光り輝くドレッシーなイブニングシューズを彩る小さなビジューの装飾に反映されている。またこのアイデアから、よりナチュラルな「Vienna straw」という素材も生み出さた。
また、パヴェ加工を施したラインストーンが足首を覆い、シダの葉のモチーフのついたサンダル「climbing vines」は、前述の二つのテーマを併せ持つ、ブランドとしてのクラフトマンシップや技術を最大限に表す作品となっている。
コレクション&デザインディレクターのアンジェロ・ルジェリの手腕が惜しみなく発揮され、様々な色や素材の組み合わせで強調されるピュアなラインが特徴的な、多面的なコレクションとなった。