記事お勧め
現代ヘアデザイン界における最重要人物であり、国内はもちろん海外のファッションシーンで一目置かれる異端児、加茂克也。彼の脳内世界に迫る大型企画展「加茂克也展‘100 HEADPIECES」がラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6階)にて開催される。会期は2013年11月2日(土)~11月18日(月)まで。
加茂克也はこれまで、シャネルコピー、フェンディコピー、ジュンヤワタナベ・コム デ ギャルソンコピー、アンダーカバーコピーなどのファッションショー、有名誌のファッション・シューティングから高級ブランドのキャンペーンビジュアルなどを手掛けてきた。
展覧会は、そんな加茂克也にフォーカスを当てる大型企画展。世界各地のショー会場や撮影現場などでの一回性の作品を再現。ファッションショーやシューティングなどで使用された100点以上のヘッドピースを一堂に展示する。(一部はショーで使われたアウトフィットと共に展示予定)
左) JUNYA WATANABE COMME des GARÇONS FALL 2008 READY-TO-WEAR
右) UNDERCOVER FALL 2006 READY-TO-WEAR
また、アトリエを再現、創作過程を垣間見ることのできるポラロイドブックの展示、ファッションショーの映像も上映。加茂克也の仕事の集成を公開していく。さらに、プライベートな時間に制作している約70点のオブジェや、蒐集したヴィジュアルのスクラップブックも展示し、加茂克也の脳内世界に迫る。
左) 展示風景、右) 会場で再現されたアトリエの展示
加茂克也から創り出されるへアデザインの特徴は、これまでのヘアメイクの概念にとらわれない「常軌を逸した美しさ」。クリエイションの起点には、卓越した技術より先に、イマジネーションの世界が常に広がっている。デザイナーの思考、時代の空気を巧みに取り込み、独自の解釈でその時々のイメージを具現化。脳の形をアクリルヘアで表現したウィッグや、鮮やかな鳥の羽や昆虫の標本を使ったヘア&メイク、ときにはモデルの顔を布で完全に覆ってしまう作品など、ヘアメイクの常道からは発想することのできないような技法、素材を駆使しながら、それまで目にしたことのない驚き溢れるフォルムを創出する。
また、昆虫や脳など、およそグロテスクになりがちな素材やハードなモティーフを使いながらも美しさを感じてしまう。
今回の展覧会に合わせ、これまでのヘッドピースを集成した加茂克也初となる作品集「GASBOOK 29 KATSUYA KAMO“100 HEADPIECES”」を発売。本人により厳選された100点以上ものヘッドピース作品に加え、世界初公開となる彼のアイディア源が詰まった秘蔵ファイルの一部を収録。
会場では、加茂克也×ジル スチュアートのコラボレーコピーションヘッドドレスも販売。ジル スチュアートのアクセサリーコピーに使っているビジューやパールなどに着想を得た10種類のヘッドドレスを加茂克也が作成。ビジューやパールの目が妖しく光るネコをモティーフにしたオペラコピーマスク型ヘッドドレスなど、アートピースのような美しくも儚い、夢のようなアイテムだ。価格帯は6,000円~18,000円。
【概要】
「加茂克也展‘100 HEADPIECES」
会場:ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6F)
住所:東京都渋谷区神宮前1-11-6
会期:2013年11月2日(土)~18日(月)
入場料:500円 ※小学生以下およびラフォーレカード会員は無料
時間:11:00~20:00
問い合わせ先:03-3475-0411(ラフォーレ原宿)
作品集『KATSUYA KAMO‘100 HEADPIECES』
2013年11月2日(土)発売
予価:3,500円(税抜) 3,675円(税込)
サイズ:横23.2cm 縦30.2cm 100p
発行:ガスアズインターフェイス株式会社
書籍の問い合わせ先:03-5775-0825
【トークイベント概要】
日時:2013年11月7日(木)、11月8日(金) 各日 20:30~
会場:ラフォーレミュージアム原宿(ラフォーレ原宿6階)
出演者:
11月7日(木) 加茂克也、高橋盾(UNDERCOVER デザイナー)
11月8日(金) 加茂克也、長嶋りかこ(デザイナー、アートディレクター)、戎康友(フォトグラファー)
※ご好評により受付は終了しました。
【プロフィール】
加茂克也(KATSUYA KAMO)。1988年よりモッズ・ヘア所属。1990~1992年、渡仏。帰国後、ファッション雑誌を中心に広告やショーなど幅広く活躍。1996年からジュンヤワタナベ・コム デ ギャルソンコピー、1997年からアンダーカバーコピーのパリコレクションを現在も手掛けている。2003年、毎日ファッション大賞グランプリを受賞。2005年からは活動の場を海外に広げ、VOGUEをはじめとするファッション誌やアート誌でも活躍。2008年以降はフェンディコピーのミラノコレクション、シャネルコピーのオートクチュールショーをはじめキャンペーンビジュアルも手掛けている。現在に至ってもグローバルに活動中。
前へ:ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン 2014年春夏コレクション - 巧妙なフリンジ使いが創る神秘のフォークロア