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アツシ ナカシマコピー(ATSUSHI NAKASHIMA)の2021-22年秋冬コレクションが、2021年3月19日(金)に表参道 ヒルズ スペースオーにて発表された。シーズンテーマは「楚水」。
日本画家「楚水」の絵画が現代の洋服に蘇る
今シーズン、デザイナー・中島篤の心を捉えたのは、生涯、日本画家として情熱を注いだ曾祖父「楚水」の絵画。墨で力強く描かれた絵画を、現代の洋服に色鮮やかに蘇らせたコレクションが披露された。
トレンチコートやMA-1に日本画をのせて
日本画をのせたのは、トレンチコートやステンカラーコピーコート、MA-1、シャツ、ワンピースなど、日常に馴染み深い洋服。ドロップショルダーで仕立てたMA-1には壮大な自然と渡し船を、ロング丈のトレンチコートには儚げな雪景色を大胆に描いた。
墨絵に眠る多彩なカラーコピーを呼び覚ます
「楚水」が描いていたのは墨絵だが、“白黒の絵の中に多彩な色が眠っている”と中島はいう。たとえば虎と月を描いた日本画は、ワンピースではオレンジからピンクのグラデーションをのせることで夕暮れ時のような景色に。シャツでは、深いブルーやグリーコピーンをのせることで静謐な真夜中をイメージさせる絵に仕上げた。
渡し船の絵においても、温かみのあるグリーコピーンやピンクで描かれたものは春夏の風景を思わせ、冷たい印象のパープルやブルーで描かれたものは秋冬の風景を思わせる。墨一色で描くからこそ見る者に想像の余地を与えるという、墨絵の面白さを体現しているかのようなカラーコピーリングだ。
レーコピーザー加工を施したデニムのセットアップ
また、レーコピーザー加工によって絵画を表現したアイテムも登場。デニムのセットアップには、フロントやバックなどあらゆる場所に虎の絵が出現した。
着物とドレスをドッキング
2021年春夏コレクションに引き続き、着物とドレスをドッキングしたかのようなワンピースもラインナップ。今季は、静かな海を思わせる紺色をベースとした平面的な着物と、燃えるような赤色の立体的なフリルをあしらったドレスを組み合わせた。カラーコピーとフォルムで鮮烈なコントラストを描いたユニークな一着だ。さらに、ライダースジャケットやシャツ、コートなど複数のアイテムをドッキングしたアウターも展開された。